こんにちは。
今回は、おすすめ漫画の紹介です。漫画も広義では絵本のようなものかなーと。。。。
私の専門は周産期(しゅうさんき)という分野ですが、それっていったい何?という人も多いと思います。
周産期を知るには、漫画が一番です。今回ご紹介する、「コウノドリ」。綾野剛さん主演でドラマ化もされてましたね。
原作のほうは、たしかもう連載終了になってしまうとか。残念です。
もう知っている人も多いとは思いますが、主人公は鴻鳥サクラ先、ペルソナ病院に勤める産科の先生です。
この漫画、とにかくリアルでよく描けてます。最近はネタ切れな感じがありましたが、1巻からはじめのほうは内容的にも非常によくできています。私が読んでも泣きました。
「出産は病気じゃないからみな安全だと思っているけど、何がおこるかわからない」
「ぼくらは奇跡のすぐそばにいるから」
こんな歯の浮くよなセリフは実際の臨床現場でなかなか言えませんが、でも、ほんとこのとおりです。
私がいた西アフリカのシエラレオネという国は、世界で最も女性がお産で死ぬ国です。
妊産婦死亡率という指標があります。10万出生にたいして、母体死亡が何件おきたかを表す指標です。
日本はちなみに、3から4人/10万出生です。シエラレオネは1330人/10万出生。その差は、およそ440倍です。
医療がなければ、これだけの女性が出産で命を落としていくのが現実です。
この奇跡のような日本の数字は、サクラ先生のような献身的な産科医や、優秀なスタッフ、そしてなんでも手に入る医療資源の豊富さに支えられているのです。
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