先日、ありがたいことに、第2回岩佐賞の医療部門で賞をいただきました。
岩佐賞とは、SDGsに貢献している団体を医療、教育、などそれぞれの部門べつに表彰するものです。
大変名誉なことに、我々の団体もその末席に名前をのせていただくことができました。
どのような方々が受賞しているのかいうと、兵庫県立尼崎総合医療センター小児集中治療科、国立研究法人国立成育医療センター、などの医療法人や、NPO法人では、NPO法人キープ・ママ・スマイリング、NPO法人レスパイト・ケアサービス萌、NPO法人多言語社会リソースかながわ、など大変すばらしい団体、個人が受賞しているのです。
大変、名誉な賞であることがわかります。
ただ、賞をもらったからといって、我々の活動において、何がかわるわけではありません。
目の前の患者を一人一人みていくのみです。
途上国支援の業界に長くいますと、このような賞をもらった時は、絶好の宣伝のチャンスですと考えてしまいます。
ホームページに大体的に載せて、プレスリリースを出したりとここぞとばかりに宣伝します。
企業と違い、利潤を生み出すわけではないNPOやNGOにとって、財産となるのは知名度です。それがその団体の価値をはかる尺度となっている場合が少なくありません。
そのために、マスメディアなど大きな企業や団体が主催する賞を受賞することは、知名度をあげる大きなチャンスであるのです。
しかし、我々は、ホームページで大体的に宣伝もしませんし、わざわざ人に教えることもしていません。
我々の活動を認めていただいたことには深く感謝しておりますので、そのことは直接主催団体にお伝えしております。
それ以上のことはあえてしないのが、IGPCのやり方です。
先日、とあるYoutube動画で、鎌倉にある円覚寺管長の横田南嶺老師がこんなことを話しておられました。
「仏教の心理学では、良いことをするのは一番危ないと言われています。」とのこと。
我々の活動も、妊娠分娩で死んでいく人たちを一人でもなくそうと、活動しています。それは良いことに思えます。でも、それが一番危ないと、お釈迦さまは言われるそうであります。
なぜかというと、「私が良いことをしています」という意識が働いているから」なのです。
「一番危ないのは、この「俺」なのです。
悪いことをしたら反省の可能性があるが、良いことをすると、逆に慢心が動き、みんなに見せたいでしょう。」
さらに、老師は続けて、
「ですから、良いことをしているときは、それを恥ずかしがりながらやりなさい、恥ずかしいと思いながらやるくらいが、ちょうどいいのです。」
とおっしゃています。
まことに深く反省するところであります。
広報や宣伝を専門にする部署があってあたり前の昨今のNGO業界とは、まったく逆をいく考え方であります。
多くの人に自分たちがやっていることが知られることは、恥ずかしいことと思って活動する。
深く肝に銘じて、日々診療にあたりたいと思います。
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すべてのお母さんと赤ちゃんに周産期医療を。
IGPC
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